高知県より西域美術全3巻を買取しました
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西域美術 大英博物館スタイン・コレクション 全3巻 | 講談社 | ロデリック・ウィットフィールド 他 | 1982年~ | 57,000円(外箱無し) |
店主より
お引越しでご不要となった美術書を3冊だけ買取させて頂きました。数が少なく、昨今は人気の無い大型本なので捨てようかとお考えだったとの事。お孫さんがネットで検索をして、弊店とご縁がありました。貴重なご本をお譲り頂きありがとうございます。大切にしてくださる次の方にお渡しさせて頂きます。
高知県南国市にお住まいの方より、西域美術 大英博物館スタイン・コレクション 全3巻を買取させて頂きました。
講談社より発行されたこの本は、中国の洛陽からローマまでの道(通称シルクロード)で栄えた美術品が収録されています。
大英博物館のスタイン・コレクションは、考古学者であるオーレル・スタインが、1900年~1906年に東トルキスタンの発掘調査の際に遭遇した敦煌文献と、発掘した美術品です。
このうち、美術品については考古学者として廃都等の遺跡を調査して発見した物が大半とされています。
現地の住民が持っていたものを買い取ったケースも有るでしょう。
一方で、少し特徴的な物が敦煌文献です。軽くご説明します。
敦煌文献は推定11世紀前半に中国の莫高窟に封じ込まれた様々な文献です。
発見者は地元の道士である王円籙。封印から1000年ほど経過した1900年に発見したのですが、報告を受けた地方官僚がその重要性に気付く事が出来ず。
価値もわからぬままイギリス、フランスに数千点が流出。日本やロシアにも数百点が流出しました。
「博物館に収蔵されるような物を海外に流出?なんと勿体ない事を!」と現代の我々は思うかもしれませんが、一概に地方官僚を責めるのも酷な話かもしれません。
と言いますのも、文献の大半が経典の写本なのですが、中には当時の学校の教科書や売買契約書など、とても価値が有るとは思えない物が多数含まれていたそうです。
写本も、王羲之や王志を筆頭とする書聖と呼ばれるような大家の残したものではなく、名も知れぬ僧侶や一般人の書いた物が多数。
おそらく当時であれば、殆どが無価値なものとして紙束扱いだったのではないかという説が有力です。
真相は不明であるものの、大した価値は無いれども捨てるのはちょっと待とうと、留保的に保管して忘れ去られたのではないかと言われています。
無価値であるが故に他に残っておらず、現代であればメディアやデジタルでコピーが残っているであろう物も、1000年ほど前では失われてしまえばそれまで。
残らないからこそ、当時を知れる貴重な物となったという、少々複雑な事情が有るのです。
これら敦煌文献と、オーレル・スタインが発掘調査で見つけた絵画、彫刻、織物、建築遺物、古銭、その他美術品などがスタインコレクションです。
日本で大型美術本ブーム真っ盛りであった1984年に発行され、2000年以降はさほど需要が無かった物ですが、中国の発展と共に価値を見出す方が増えています。
中国美術に関連するご本は、現在求めている方が非常に多い物です。
もしご不要なご本がございましたら、弊店にお問い合わせください。
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などなど、様々な中国美術のご本を買取しています。
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手放される方から、次に大切にしてくださる方へ、引き継ぐお手伝いをさせて頂きます。