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統計学を哲学する

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美品
1,200円
一般中古品
1,000円
キズ・汚れ・難あり
700円
出版社
名古屋大学出版会
著者
大塚 淳 (著)
発行年
2020年
商品情報
統計学は実験や臨床試験、社会調査だけでなく、ビッグデータ分析やAI開発でも不可欠である。ではなぜ統計は科学的な根拠になるのか? 帰納推論や因果推論の背後に存在する枠組みを浮き彫りにし、科学的認識論としてデータサイエンスを捉え直す。科学と哲学を架橋する待望の書。

【書 評】
・『日経サイエンス』(2023年12月号、評者:丸山隆一氏)
“…… 科学の最も基本的なツールである統計学を哲学的に分析する。ベイズ統計、仮説検定、機械学習、因果推論などの統計学的手法を科学者が使うとき、何が暗黙の前提となり、何が正当化の根拠になっているのか。哲学的認識論の道具立てによる本書の整理は鮮やかだ。深層学習に関する議論は、どのような意味で AI に科学ができるのかという大問題にもつながる。「AI 科学の哲学」の始動を感じる。……”(pp.107-108)

・『本の雑誌』(2023年7月号、評者:円城塔氏)

・『みすず』(2022年1・2月合併号、読書アンケート特集、評者:佐藤文隆氏)
“…… 研究界でも社会でも仕事の仕方が急速に統計学に変わりつつあるようだ。現実をデジタルデータに落とし込む技術とコンピュータの浸透によるのだが、文系でも理系でも、実証的の意味が変わっていくかも知れない。これまでは背後の法則性で考察したが、こうなると経験データから予測データの生成を機械にやらせることになる。大塚本は統計学が遍く注目され出したこの時期に時宜を得たものであり、哲学を謳っているにしては読みやすい。……”(pp.17-18)

・『週刊ダイヤモンド』(2021年12月25日・2022年1月1日合併号、特集「経済学者・経営学者・エコノミスト128人が選んだ 2021年『ベスト経済書』」)

・『経済セミナー』(2021年4・5月号、評者:末石直也氏)

・京都新聞(2021年3月27日付、著者インタビュー)“「数学苦手な」研究者が説く統計学の可能性PCR検査からAiまで”

・『みすず』(2021年1・2月合併号、読書アンケート特集、評者:三中信宏氏)
“…… 現代社会のさまざまな場面で求められている統計学に対して科学哲学の観点から光を当てた注目の新刊だ。ともすれば実用的・実利的な「統計データ解析」の側面ばかりに目を向けられがちな統計学はけっして難解な数学ですべてが解決できるような学問ではない。利用できる既知の情報をよりどころとして未知の現象を帰納的に説明・予測・推測することが統計学に課された務めだ。本書は存在論・認識論・意味論という哲学の本道を進みつつ、現代の統計学が伝統的な哲学や科学哲学とどのように接点をもちうるのかを明確に示している。科学と科学哲学は切っても切れない関係にある。……”(p.78)

・「紀伊國屋じんぶん大賞2021」第8位にランクイン

・読売新聞(2020年12月6日付、評者:三中信宏氏)
“…… 近年は “データサイエンス” だの “ビッグデータ” だのとうわついたカタカナ語が飛び交うことしきりだ。しかし、統計学はもともと既知のデータから未知の仮説への橋渡しをする非演繹的な帰納推論のための学問である。その背後には単なる数学的論理にはおさまりきらない哲学(存在論・意味論・認識論)上の諸問題が横たわっている。
本書に取り上げられたトピックスをきっかけにして生産的な議論が大きく広がることを評者は確信している。個別科学と連携しながら発展してきた科学哲学がいま統計学と結びつくことで新たな時代の幕開きを感じさせる鮮烈な新刊だ。”(第12面から)