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空の時代の『中論』について

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美品
1,800円
一般中古品
1,200円
キズ・汚れ・難あり
800円
出版社
IAAB EDIT
著者
清水 高志 (著)
発行年
2025年
商品情報
「空」の思想は、デジタル技術によって生じる新たな自然観――いわゆる「計算機自然(デジタルネイチャー)」と――呼応的に再構築される可能性を秘めている。(落合陽一)

人類哲学の至宝『中論』の神秘のヴェールが、吹きとばされてしまった!
あらわれたのは、厳密で、美しいロジックのクリスタルだった。(しんめいP)

◎最重要かつ不可解な書物『中論』
大乗仏教の思想を華々しく起爆させたもっとも重要な書物『中論』(Mūlamadhyamaka-kārikā)。しかし、特異なロジックをとことん執拗に駆使して展開されるその最高度に複雑な議論は実際にはまるで理解されず、《この世のあらゆるものが空であること》を結論づけるための奇想天外な逆説、もしくは超論理と受け取られるのがせいぜいであった。
『今日のアニミズム』で道元、『空海論/仏教論』で空海を論じた著者が、新潟県の「弥彦温泉 みのや」「越後長野温泉 嵐渓荘」「蓬平温泉 和泉屋」を舞台にナーガルジュナ『中論』全27章を僧侶たちと夜を徹して語り合う…

◎本書に登場する哲学者たち
《私たちはどこから来て どこへ行くのか?》 ライプニッツの「連続律、最善律」、プラトン・ソクラテスの「魂の不死、想起説」、レヴィ=ストロースの「構造主義」、その源流としての古代ギリシアのエンペドクレスの「四大元素説」、ウパニシャッドの哲人ウッダーラカ・アールニの「三分結合説」、そして現代哲学までを渉猟する知的冒険。初期仏教と大乗仏教を結ぶ最大のミッシング・リンク『中論』をすべて読み解く!

◎8つの道標
『中論』という書物が読み解けるということは本書にとっては次のもろもろの疑問をすべてクリアすることを意味する…
(1)ナーガールジュナが『中論』第1章で「縁起」を否定しているように見えるのに、第26章でふたたび十二支縁起を採り上げたりするのはなぜなのか?
(2)最初の「帰敬序」に登場する「八不」(不生不滅、不常不断、不同不異、不来不去)は、なぜあの四種類でなければならないのか? また「Aでも非Aでもない」という第四レンマのロジックが、その四種にだけ適用されるのはなぜなのか?
(3)初期仏教と大乗仏教との関係やその連続性はいかなるものなのか?
(4)輪廻や輪廻主体についてどう考えたらいいのか?
(5)第2章の議論と、その後『中論』で展開される認知論や、時間論、原因と結果についての議論などとの関わりはどのようなものか?
(6)第2章と八不との関係はどのようなものか?
(7)一異門破や三時門破、五求門破というナーガールジュナの独特のロジックは何を意味するのか?
(8)ナーガールジュナ以後に発展した大乗仏教が、ナーガールジュナの思想からどのように芽吹いているのか?