人文・思想・哲学の本は売れる?売る前に知りたい高価買取のポイント
本のジャンルとしてまとめられている「人文」と「哲学」は、似ているようで異なるものです。
また、思想と哲学も同じようなイメージですが、明確にな異なるものとして扱われています。
では、それぞれどんな本のことを言うのでしょうか。
買い取ってもらいたい時、需要はあるのでしょうか。
今回は、人文・思想・哲学に関する本について、高く売るための方法を解説します。
人文とは?
人文とは、人間の文化に関する学問のこと。
人間とはどういった生き物なのかを主眼にした、哲学、文学、歴史、宗教、言語、芸術などの諸学問を指し、「人文学」「人文科学」「精神科学」とも言われます。
そのため、著者によって「人間とは」の解釈が違うことも多く、必ずしも実験や統計によって実証されたものとは限りません。
思想と哲学の違いとは?
人文学の中にも含まれている思想や哲学については、本のジャンルとしては人文と並べて使用されることも多いです。
哲学とは、恒常的な真理の探求を言い、現状の問題に深入りすることはありません。
一方、思想は今の問題を乗り越え、より良くするための原理を表現するもの。
どちらも人間の言動や行動、などに対するものであり、両方の成分が混在していることも多いため同列で考えられがちですが、ある程度明確に線引きされています。
哲学の本の買取はおまかせ
さて、人文学、哲学と言われても難しい内容が多く、自分は好きだけど、果たしてどれほどの需要があるのかと疑問に思われる方も多いでしょう。
しかし、思想家や哲学者には、昔から名前の知れた人が多くいます。
哲学にそこまで興味のない方でもニーチェやカント、孔子や釈迦といった名前は知っているでしょう。
ほかにもアリストテレス、ソクラテス、ピタゴラス、ルター、パスカルなど、挙げていくとかなり多くの知っている名前が登場するはずです。
これは、今も昔も思想や哲学が重要視され、必要な情報として語り継がれてきたからに他なりません。
つまり、自分の周りに哲学に興味を持っている人が少なくても、日本全国を探せば、そういった本を求めているユーザーは多くいるということです。
高く売れる哲学書ってどんな本?
哲学書と言っても種類は実に多様で、宗教、言語、科学、経済、政治、社会問題など、さまざまな内容に分類されます。
さらに、先人の残した偉大な言葉として書かれたものから、専門性が高いものまで幅広くあります。
一般的には専門性が高いほど希少価値も高く、収集家や専門家からすると喉から手が出るほどほしい書籍も少なくありません。
一部、高額な買取価格になることの多い哲学書についてご紹介します。
(基本的に最新版のお値段となります)
中世思想原典集成 全21巻
出版社:平凡社
著者・編集:上智大学中世思想研究所
参考買取価格:60,000円
中世ヨーロッパを中心に、古代から近世までのキリスト教神学・哲学関連の書籍、文献を網羅したもので、1992年から2002年に刊行された全21巻の書籍です。
E・M・シオラン選集 全5巻
出版社:国文社
著者・編集:有田忠郎 他
参考買取価格:10,000円
ルーマニアの作家、思想家のシオランによる著書で、崩壊概論、苦渋の三段論法、実存の誘惑、時間への失墜、深淵の鍵の全5巻の書籍です。
柳田國男全集 36巻
出版社:筑摩書房
著者・編集:柳田國男
参考買取価格:90,000円
日本の民俗学者・官僚で、「日本人とはなにか」という問いの答えを求めて日本列島や当時日本の領外を調査旅行した、日本民俗学の開拓者。多数の人気著書があり、柳田國男全集は、そのすべてを集めた全36巻の書籍です。
プロティノス全集 全5巻
出版社:中央公論社
著者・編集:田中美知太郎
参考買取価格:25,000円
古代ローマ支配下のエジプトの哲学者で、現代の学者から「ネオプラトニズムの創始者」と称されている人物。全集は本編4巻と別巻1巻による合計5巻の書籍です。
ライプニッツ著作集 新装版 1期 全10冊
出版社:工作舎
著者・編集:下村寅太郎・山本信・中村幸四郎・原亨吉
参考買取価格:45,000円
バロックの哲人が書いた論理学、数学、哲学、宗教など、多岐にわたる著作を精選・翻訳した著作集。第1期は全10冊。第2期は前3冊の構成となっています。
ヘーゲル全集 全32巻
出版社:岩波書店
著者・編集:竹内敏雄 他
参考買取価格:25,000円
ヘーゲルは18世紀から19世紀初頭の神聖ローマ帝国時代、ナポレオンの侵攻からドイツ統一へと向かう転換期を歩んだドイツの思想家。全集は、世親現象学、論理学、法哲学などの著書のほか、没後に弟子たちが編纂した歴史哲学、美学、宗教哲学なども盛り込んだ全32巻の書籍です。
セネカ哲学全集 全6巻
出版社:岩波書店
著者・編集:大西英文 他
参考買取価格:30,000円
ローマ皇帝ネロの家庭教師だったことでも知られている哲学者。治世初期にはブレーンとして活躍。政治から退いた後も文筆業に力を注ぎましたが、クーデターに関与していたとされ、自殺を命じられました。全集では、政界引退後に記した「神慮について」や「善行について」などが収められた全6巻の書籍です。
哲学書を高く買い取ります
人文、哲学は書籍のジャンルの中でも人気の高く、買取依頼をした場合、高額で引き取りができるものも少なくありません。
しかし、見た目のイメージから、一般的には「難しそう」「よくわからない」といった印象が強く、
「買い取ってもらえるの?」
と思っている方も少なくないようです。
もし、整理しようと考えている本に人文・哲学の本が多く含まれているようであれば、高額買取につながる可能性があるため「どうせ誰も買わないだろう」と決めつけてしまう前に、まずは一度無料査定をしてみてください。
浩二書店ができる限りの金額で買い取らせていただきます。
古本屋さんに持ち込むのはちょっと待って
「本を売るならどこでも同じなのでは?」
と、とりあえず最寄りの古本屋さんに持ち込もうと考えている方も少なくないでしょう。
しかし、実際には買取店舗によって査定の基準や強化したい本などが異なっており、場合によっては大きく値段が異なったり、買取自体をしてもらえないケースも少なくありません。
そのため、売りに行く前にお店の特徴を把握しておくことをおすすめします。
古書の買取に注意
特に注意したいのが、バーコードのついていない本。
大手チェーン店では、買取の際にバーコードを使用していることも多く、バーコードが付いていない本は買い取ってもらえないこともあります。
せっかく持ち込んだのに買い取ってもらえなかったとなるとまとめ売りの効果や片付けへのモチベーションが下がってしまうかもしれません。
労力的に見てもマイナスなので、効率的かつ高額で売りたいという方は、まずは古書店の買取サービスで無料査定をしてみましょう。
インターネットやLINEなどで簡単に査定ができるので、わざわざ持ち込んだのに売れなかったというトラブルを事前に防ぐことが可能です。
本を高く売るためのポイント
本を高く売るためのポイントは、以下の通りです。
人文・哲学の本だけに限らず、古本全般に言えることなので、まとめて本を売りたい場合はあらためてチェックしておきましょう。
- シリーズものは全巻そろっているとプラス査定になる
- 保存状態がキレイな方が買取価格が高くなる
- 箱、帯などが付いているとプラス査定になることがある
- 複数店舗に査定を依頼してみる
新書と旧書で金額が異なる
人気の哲学書は復刻版も多く出ています。
コミックや小説などであれば、初版の方が価値が高いイメージですが、哲学書の全集などは、新しいものほど研究が進み、内容がアップデートされていることも少なくありません。
現在も学問の現場で使われている本の場合は、新しいものの方が買取価格が高くなる傾向があります。
一方で、新書が出ておらず、絶版となってしまっている書籍については希少性が高く高額査定になるものも少なくありません。
よほど本に詳しい方でない限り、「査定してみないと分からない」ものが多いため、まずはぜひ、無料査定の依頼をお願いします。